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2014年02月04日

なぜ?絶食続ける「 #ダイオウグソクムシ 」 どうして生きているのか? #鳥羽水族館

鳥羽水族館(三重県鳥羽市)の深海生物「ダイオウグソクムシ」が長期間、餌を食べないことで話題になっている。今年で“絶食”は6年目に入った。エイリアンのようなグロテスクな姿。展示水槽の中でほとんど身動きしないが、見学者がひっきりなしの人気者で、動画サイトは1年近くで300万アクセスを超えた。なぜ餌を食べないのか、どうして生きているのか。生態は謎に包まれるが、深海生物の場合、絶食で死ぬ例も多く、同館では何とか餌を食べさせようと努力している。

なぜ?絶食続ける「 #ダイオウグソクムシ 」 どうして生きているのか? #鳥羽水族館

食べずに生き続ける

 ダイオウグソクムシは 世界最大のダンゴムシで、メキシコ湾などの水深100〜1000メートル級の深海に生息。体長は20〜40センチ、体重は1キロを上回るものもある。映画「エイリアン」の宇宙生物を思い出させる恐ろしげな顔つきと鎧(よろい)をまとったようないかつい姿が特徴だ。

 鳥羽水族館で絶食中の個体はメキシコ湾の水深約800メートルで捕獲した雄で、「No.1」と名付けて平成19年9月から飼育。体長約29センチ、体重約1キロになった。餌は21年1月2日に約50グラムのアジを食べたのが最後だった。

 飼育係の森滝丈也さん(44)が月1回、給餌を続けるが、まったく食べないという。アジやブリ、マグロの血合いなど「メニュー」にも工夫を凝らしたが、徒労だった。今年1月2日には餌のサンマに近づくそぶりを見せたが、1時間の給餌タイム中、最後まで口にせず、絶食は6年目に突入した。

 ■冬眠か

 「いろいろと手を尽くしてきたのに、食べてくれない。なぜでしょうね」と森滝さん。

 水槽の温度を5度から10度の範囲で変え、他の7匹の個体が最も餌に反応する7度が最適な環境と突き止め、その温度で餌を与えてみたが、だめだった。

 ダイオウグソクムシは「海の掃除屋」の異名を持ち、魚やクジラの死骸などを食べるため、イカの内蔵や腐敗化させたニシンなど、餌をいろいろと変えてみた。それでも口にしなかった。

 ダイオウグソクムシを11年から飼育する東京都葛西臨海水族園では2匹に週1度、アジなどの餌やりを続けている。食べるときもあれば、食べない日もあるが、「No.1」のように長期の絶食はない。鳥羽水族館にいる仲間の個体の場合、絶食が長いものでも半年から1年で餌を食べている。

 生物海洋学が専門で「深海生物学への招待」などの著書がある広島大大学院生物圏科学研究科の長沼毅准教授(52)は「深海は極めて餌に乏しい。食べられるときにしっかりと食べ、その後は何カ月、何年と食べなくても生き続けることは驚くことではない」と話す。

 飼育中のダンゴムシの仲間のコツブムシは水槽内で発生するプランクトンを摂取している。長沼准教授は「No.1」も同様の可能性があると指摘する。ただ「ほかの個体が餌を食べている中で、なぜNo.1だけが食べないのかは分からない」といい、原因究明を訴える。

 ■CTによる調査も

 冬眠状態に入っている▽排泄(はいせつ)物など水中に溶け込んだ有機物を栄養分として摂取している▽もともと食の細い生きもので、食べないことが異常ではない−。ダイオウグソクムシに関する飼育記録や論文などが少ない中、森滝さんはさまざまな仮説を立て手探りで奮闘を続けている。

 生態を解明するため、昨年12月には動物病院でレントゲン撮影もしたが、肝心の内臓はまったく写っていなかった。今後は鮮明な画像が得られるCTスキャンを使って、内臓の様子を調べてみる方針だ。

 また、餌を与える時間はこれまで水槽の汚れを防ぐため1時間に限定してきたが、「No.1」だけ隔離してひと晩じゅう与え続けることも検討している。

 ■グロテクスな人気者

 決してかわいらしい姿ではないものの、「No.1」は人気者だ。

 「すごい生命力。神秘的。今の時代、エコで安上がりでいい。これから子供が食べ盛りになることを考えると、うらやましい」

 亀山市の主婦、内藤朋子さん(37)は小学生1年生から1歳児までの男女4人の子供たちと、館内の「へんな生きもの研究所」の水槽にいる「No.1」を興味深げに見つめた。夫の龍介さん(38)も「体つきが原始的かな。そんなイメージの生きものだから食べなくても過ごせるのだろうか」と不思議そう。

 また、水槽をみつめていた60代の夫婦は「餌いらずで経済的でええね。もうすぐ年金生活だから、あやかりたい」と話した。

 めったに動かないのも特徴だ。名古屋市の会社員、上地佑来さん(24)は毎月のように訪れ“観察”しており、ちょっと動いたときは感動したという。それでも通ううちに、「餌を食べて元気に動き回ってほしい」と願うようになった。

 ■生態の解明は?

 「もしかしたら、体のどこかで栄養を摂(と)っているのでは」「腐らせた魚を与えてみて」

 グロテスクな姿でじっと絶食する風景が紹介された動画サイトのアクセス数は昨年3月から今月までに300万を超えた。水族館にはホームページや手紙を通じて全国から約100件の心配の声や飼育上の提案なども寄せられた。

 鳥羽水族館では「No.1」の後に入ってきたダイオウグソクムシ10匹が死んだ。長期間、餌を食べないことが原因とみられる。最古参になった「No.1」だが、最近は動きがスローモーになっており、森滝さんは「反応が遅く、まるでおじいちゃんのように弱っている感じがしてきた」と心配する。

 「深海の生きものだから『何もわからない』で済ませてはいけない。何とか方法を考え、とにかく食べさせたい。ノウハウをつかみ、確信の持てる飼育法を見いだしたい」と「No.1」への愛情をみせる森滝さん。今後も「謎」との格闘は続く。
posted by ガンダルフ at 14:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日々平安
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